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【研究】海はこれまでの常識より2倍も二酸化炭素を吸収している

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1 :2020/04/14(火) 09:38:23 ID:SHls0+pW9.net

海は毎年数十億メートルトンという膨大な量の二酸化炭素を吸収することで、大気中のCO2を調整する大切な役割を担っている。
ウッズホール海洋研究所(アメリカ)の新しい研究によると、この海の二酸化炭素吸収源としての性能はこれまで相当に過小評価されていたのかもしれないそうだ。

海で光合成を行う植物プランクトン

森林が光合成を通じてCO2を吸収してくれるように、海もまた光合成を行う生物を通じてそれを吸収している。
この大切な役割を担うのが、日光と炭素を利用してエネルギーと栄養を作り出している「植物プランクトン」だ。

植物プランクトンは死ぬか、動物プランクトンに食べられるかして、吸収した炭素もろとも海の奥深くへと沈んでいく。
そして最終的に堆積物の中に埋まってしまうか、あるいはもっと大きな海洋生物に食われる。
こうしたプロセスによって、海全体では人間が排出するCO2の3分の1を吸収している――これが従来の見解だった。

考えられている以上にCO2を吸収してくれていた

だが今回、『PNAS』(4月6日付)に掲載された研究によれば、この「生物ポンプ」はもっとたくさんのCO2を吸収しているのだという。
研究グループは、1つに定められた深度で測定されたデータを用いず、代わりにクロロフィル・センサーでデータを集めることにした。

植物プランクトンは海の中に差し込んでくる日光を利用して光合成を行っているが、この太陽の光が届く海中の範囲のことを「有光層」という。
クロロフィル・センサーは海中を漂う植物プランクトンを検出できるので、これを分析すれば、有光層が本当はどこまで続いているのか知ることもできる。
その分析結果によれば、有光層の深さは場所によって異なるのだという。

この点を考慮した上で、海洋のCO2吸収能力を再計算したところ、これまで考えられていたよりも2倍も多く吸収できることが判明したとのことだ。
この結果を広く応用することで、二酸化炭素の排出が気候に与える影響や、それを防ぐために必要な対策がよりはっきりするだろうと、研究グループは述べている。

http://karapaia.com/archives/52289741.html