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「民主化の女神」綺麗なアグネス周庭さん「来年の今ごろ生きてるかな…」

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1 :2020/08/19(水) 18:09:57

香港周庭さん「来年の今ごろ生きてるかな」 思わず漏らした弱音〈週刊朝日〉

保釈後、YouTube動画で笑顔を見せた周庭さん(YouTubeより)

 香港国家安全維持法(国安法)違反の容疑で逮捕された民主活動家・周庭さん(23)が8月11日、保釈された。逮捕時には釈放を求めるハッシュタグがSNSで拡散されるなど世界的に注目された。

『香港デモ戦記』(集英社新書)の著者でノンフィクションライターの小川善照氏は、2015年から取材してきた周さんの素顔をこう明かす。

「基本的にはよく笑う子。日本のサブカルチャーに詳しく、嵐の二宮和也さんや俳優の佐藤健さんが好き。皆でカラオケに行ったときは、中森明菜など昭和アイドルの歌謡曲も歌いこなしていました。香港で放映されていた日本のアニメから日本語を習得したそうです」

 今回の逮捕は国安法施行直後だったことからも注目された。同法は「香港基本法」の付属文書を利用して作られている。国内で唯一、香港基本法を専門とする大東文化大学の廣江倫子准教授は、国安法の問題点についてこう指摘する。

「一国二制度が採用されている香港では香港基本法が最高の法律という位置づけ。しかし国安法は香港の法律に対して優越し、中国の国会に相当する全国人民代表大会(全人代)に解釈権が委ねられている。7月1日には香港弁護士会が国安法に関し、『香港基本法の規定と矛盾しているように見える多数の条項が含まれている』と声明を発表しています」
 今後は起訴に向けて捜査が続けられるとみられる。廣江准教授は次のような懸念点を指摘する。

「周さんが問われたのは国安法29条が定める『外国勢力と結託して国家安全に危害を加える行為』。量刑としては3年以上10年以下の懲役か、終身刑または10年以上の懲役に該当します。ただし、国安法の犯罪の定義は曖昧で、何をすれば違反かはっきりしません。一部の香港の研究者からは、中国政府の意図より量刑が軽かった場合、全人代が解釈権を行使し覆す可能性も指摘されています」

 前出の小川氏が話す。

「モニュメントの占拠など、これまで微罪扱いだった行為も重い刑罰の対象となる恐れがある。施行前は周さんも『来年の今ごろ生きてるかな』『もう一回日本に行けるんだろうか』と弱音を漏らしていました」

 日本政府の対応を含め注視したい。(本誌・松岡瑛理)

※週刊朝日  2020年8月28日号
https://news.yahoo.co.jp/articles/1015d476d15ff4e5c930938001610a7b5adb4927