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レトロな自販機70台、「昭和の思い出」が人気

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1 :2022/08/12(金) 20:15:36.71 ID:QlJKukcL9.net

斉藤辰洋さんは経営する中古タイヤ店の従業員と同じほどの人手を自動販売機にあてている/Dean Irvine

CNN) 街角に設置された自動販売機の国民1人当たりの台数が、世界のどこよりも多い国、日本。神奈川県相模原市には、昭和の自販機を70台も集めた新名所がある。

同市の小田急相模大野駅からバスで30分。斉藤辰洋さん(50)が経営する中古タイヤ店の裏が、その名所だ。

ほこりっぽい駐車場の隣に屋根付きの歩道が2本設けられ、1970~80年代の自販機がずらりと並んでいる。当時の菓子が出てくるタイプなどが人気だが、ほかにもレトロなおもちゃやカメラ用フィルム、ゲーム機などが郷愁を誘う。

特に毎週末、多くの人が集まるのは、ホットスナックの自販機だ。できたてのハンバーガーは280円、やけどしそうなほど熱いチャーシューめんも25秒で出来上がり、たったの400円。日本人好みのカレーライスや「アメリカンポップコーン」、ガラスボトルのコカ・コーラも出てくる。

売られている食べ物や飲み物だけでなく、自販機自体の仕組みに心ひかれる人もいる。常連の地元カップルは、シャープ製の「ヌードル・ショップ」が最高だと話す。取り出し口が大きく、ラーメンが熱すぎないのがポイントだという。

レトロ自販機の名所じゃ群馬県にももうひとつあるものの、相模原のほうが数が多く、東京からも行きやすい。

斉藤さんは昔から自販機に興味を持っていたが、それを仕事にすることは予想していなかった。子ども時代に親しんだ自販機をあまり見かけなくなったことに気付き、復元や保存に取り組もうと思い立った。自販機はネットオークションや口コミで見つけてきたという。

2016年以降、自販機コーナーに費やす時間はしだいにタイヤの取り付け作業を超えるほどになった。今は、自販機の補充や調理とタイヤ店にそれぞれ同じくらいの人手をあてている。

実は自販機のホットスナックのほとんどが、現地のキッチンで調理されている。斉藤さんとスタッフはいつも終日、サンドイッチやうどん、カレー、そば、お茶漬けなどの補充に追われている。週末は1日に何度もそれを繰り返すという。

食品衛生法上、ホットスナック自販機のオーナーは資格を取り、飲食店と同等の衛生状態を保つことが求められる。自販機はカフェなどの敷地内にあることが多いのも、コンビニの増加とともに減ってきたのも、このためだろう。

自販機メーカーの業界団体によると、全国の食品自販機は最盛期の85年に25万台を記録したが、21年末には7万2800台に激減している。

ここ2年間は、新型コロナウイルス感染拡大により飲食店の営業が制限された影響などが、一部では追い風となった。だが昭和の思い出を生かし続ける役割は当面、斉藤さんのような愛好家が担うことになりそうだ。

2022.08.12 Fri posted at 18:35 JST
https://www.cnn.co.jp/travel/35191693.html