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増える自転車レーン…車道を削られるのは仕方ない? 一部で渋滞の原因に

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1 :2022/12/14(水) 11:36:52.12 ID:B8GxZojn9.net

<ニュースあなた発>
 「自転車レーンの新設で車の車線数が減り、渋滞が起きている」。東京都江戸川区の自営業女性(68)から本紙「ニュースあなた発」に困惑の声が寄せられた。都は自転車と歩行者の接触事故防止などを目的に、自転車レーンの整備に力を入れるが、車線数の減少に伴う渋滞が多発した場合、地域住民との摩擦は生じないのか。自転車との共存の「道」を探った。 (松尾博史)
◆少なくない徐行しない自転車
 東京メトロ西葛西駅から北西700メートルほど離れた江戸川区の葛西橋東詰交差点。ともに都道の船堀街道と葛西橋通りが交わる一帯の交通量は比較的多い。記者が平日の夕方に訪れると、西葛西駅方面から北の新小岩駅方面に向かう船堀街道には車列が続いていた。
 渋滞の傍ら、歩道では子どもやベビーカーを押す母親らの脇を自転車が走り抜けていく。自転車は道交法で軽車両と位置付けられ、車道通行が原則。この歩道では例外的に通行が認められているが、徐行しない自転車は少なくない。
 投稿者の女性は「これほど車が混むのは以前は年末ぐらいだった。最近では渋滞を避けるために迂回うかいすることもある」と明かした。
 渋滞の理由に挙げられるのが、自転車レーンの新設工事だ。都第5建設事務所(葛飾区)によると、レーンは来年3月までに、交差点を起点に船堀街道の南方向約450メートルに整備。片側2車線を1車線に減らし、その分、両側にカラー(青)舗装した幅約2メートルのレーンを設ける。交差点付近は右折、直進、左折の3車線だったが、直進と左折を統合した。

◆自転車が関わった事故の割合、都内は全国平均の2倍
 担当者は「時間帯や場所にもよるが、都内の道路はどこでも一定の滞りは起きている。周辺の信号との兼ね合いもあるだろう」と理解を求める。
 近年、健康志向や低炭素社会への意識の高まりから自転車のニーズは高まっている。その一方、警視庁のまとめでは、2021年に都内で起きた交通事故約2万7600件のうち、自転車が関わった事故は4割の約1万2000件に達し、その割合は全国平均の2倍に上る。自転車と歩行者の事故は1057件と過去10年で最多だった。
 都は2000年ごろから本格的に自転車通行空間の確保に着手し、21年度までに延べ340キロを完成。30年度までにさらに約560キロ延ばす計画だ。自転車通行用の道の多くは、既存の車道や歩道を活用。専用レーンのほか、縁石や柵などで車道と分離する「自転車道」、歩道内を植栽や柵で分ける「自転車歩行者道」—などがある。
 どの形態を採用するかは道路幅や交通量を勘案して決めるが、現在は、歩行者絡みの事故を減らすため、歩道よりもなるべく車道に整備しているという。
 ただ、車線数を減らしてまで自転車レーンを整備するケースはまだまだ少なく、今後、渋滞への苦情が増える可能性がある。都建設局の担当者は「渋滞の苦情は今はあまりないが、ドライバーから『自転車は歩道を走ったほうがいいのでは。巻き込みそうで怖い』といった意見が寄せられる」と説明する。
 投稿者の女性に取材結果を伝えると、「自転車が歩行者優先の歩道で徐行しないなど、ルール違反を見かけることがある。自転車レーンの整備のために渋滞などの影響が出るのは、仕方がないのかも」と複雑な思いを吐露した。
◆歩行者の安全のため、車道を車と自転車で分かち合う
 茨城大の金利昭名誉教授(交通工学)の話 交通安全の観点から「車が優先的に車道を使い続けるのではなく、歩行者の安全のために車道を車と自転車で分かち合う」という考え方を自転車レーンを整備する地域の住民に理解してもらえるよう、行政は説明に努めるべきだ。加えて、交通安全の啓発や取り締まりも重要だ。車道脇に自転車レーンを設置する場合、車のドライバーは速度や自転車との距離を、自転車は逆走や並走などの危険行為をしないよう、それぞれ気を付ける必要がある。

東京新聞 2022年12月14日 06時00分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/219728