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人の善意につけ込む「図々しい人たち」が各所でサービス破壊 ルール明文化の世の中にするしかないのか

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1 :2023/03/13(月) 15:34:17.28 ID:PzPZO39Y9.net

全文
https://news.yahoo.co.jp/articles/53b87767a4ff861d750a2fa1efcc0ce8f0917c13

人の善意につけ込む、図々しい人たちが巷に増えている。
飲食店でテーブルに置いてある紙ナプキンを束ごと、お一人様一点までが暗黙の了解である試供品をドラッグストアで棚にある限り持ち帰るなどの厚かましい行動が繰り返されたため、注意喚起の貼り紙がされたり、店員に声をかけてから提供とルールを新設など運用が明文化される事態が相次いでいる。
ライターの森鷹久氏が、図々しい人たちに振り回されるトラブルについてレポートする。

我が国は法治国家である。しかし、すべての行動・事象が法によって規定されているわけではない。たとえば、人々の「善意」によって成立しているという物事は、身の回りにもたくさんあるはずだ。しかし、この善意を自分に都合よく理解する、もしくは善意を提供されるのが当然だと責めるような人々が増えれば、その都度、ルールや法律を作り、こうした言動を規制せざるを得なくなる。

「もちろん、お客様に喜んでもらうことが目的ですが、それは対価という前提があってこそなんです」

うどん・そば店をチェーン展開する企業でマネージャーを務める佐伯晋さん(仮名・40代)は憤りを隠さない。
自身が管轄する複数の店舗で、店側が目玉として提供してきたサービスを巡り、あるトラブルになっているというのだ。

「ネギや揚げ玉の取り放題サービスを、創業時から全店舗で行ってきました。しかし最近、あり得ないような量を取っていくお客様が増えました。以前にも、容器に入れて持ち帰る方がいて注意したりしたのですが、この数年でそういったお客様が増えた印象です。ネギや揚げ玉をうどんの上に山盛りにして、ふざけた感じでスマホ撮影したあげく、ほとんどを残されたこともあります。SNSでは、うどんやそばを頼まず、100円程度の白飯だけを注文し、無料の揚げ玉やネギをご飯の上に盛った”裏メニュー”を勧める投稿まであります」(佐伯さん)

いくら取り放題とはいえ、店側が想定している常識的な分量を超えるようでは運営に支障が出る。
さらに食べ物で遊んだり、大量の残飯を出したり、いくら客商売とはいえ、店側の堪忍袋も切れる寸前。
ついに我慢ならず、こうした客の多い一部の店舗で「取り放題」のサービスを中止することになった。
ところが、中止によって新たなトラブルを抱えてしまった。

「常連さんや一般のお客さんには、事情を説明したら理解いただけました。しかし、電話やメールで”ケチ”だとか”二度といかない”といったクレームが入り、SNSにも同じような投稿がありました。本音としては、そういう人々は客ではなく、単なる迷惑な人。来店されればされるほど赤字で、お店の雰囲気まで悪くなるんですから。来るな、と言いたいのが本音です」(佐伯さん)

一部の悪質な客のせいで、店の「善意」であったサービスを受けられなくなった一般客も、ある意味では被害者なのかもしれない。

社会情勢が変われば常識だって変わるし、人々の思考もアップデートされていく。
そうして健全な「新しい社会」が生み出されてきた。どんな場面でどうふるまうべきか、相手に対してどのように接するのが推奨されるのか、明文化されずとも社会で共有されることも多い。
そうやって生み出されたコミュニケーションの前提を、受け取る側も感謝と配慮を忘れないのが、円滑な社会生活のための基本だろう。
ところが、それぞれに都合の良い形で解釈され、図々しくなったもの勝ちだという勢力を抑えにくくなってきた。
そのためか、お互いに気を配りあって社会生活を送るのは無駄だという悲観的なムードも漂ってきた。
このまま息苦しい世の中を、日本社会は目指してよいのだろうか。