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一流科学誌も大注目! 人体から未知の存在「オベリスク」が発見される タンパク質「オブリン」を作り出す

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1 :2024/02/07(水) 01:27:36.48 ID:UNkHQzi09.net

https://news.yahoo.co.jp/articles/2306e5e2d6c678f899fdc92a64b1cd497700935a

<ヒトの大便や唾液の微生物叢のデータからウイルスとウイロイドの中間的存在が見つかった。米スタンフォード大イワン・ゼルデフ氏らの研究チームは、この成果をなぜ有名学術誌ではなくプレプリントサーバーに投稿したのか>
 「ウイルスは生物か非生物か」というテーマは、今でもたびたび論争となります。これは、ウイルスは生物と同じく「核酸(遺伝情報)」と
「タンパク質でできた外界との仕切り(ウイルスでは’殻’)」を持ちますが、生物の最小単位である細胞よりもはるかに小さく、
生物のような「自力で増殖する能力(自己複製能)」を持たないことに起因します。
文部科学省によると、理科の教科書ではウイルスを「生物と非生物の中間的な存在」と説明しているそうです。

ところが1971年、ジャガイモに生育不良を起こす病原体として「核酸はあるがウイルスよりも小さく、自己複製能を持たず、外界との仕切りがない存在」である
ウイロイドが発見されます。つまり、ウイルスよりも非生物に近い存在が見つかったということです。
さらに21世紀に入ると、「自己複製ができない細菌(生物)」や「大腸菌くらいの大きさを持つ巨大ウイルス」など、
従来の生物とウイルスの間をつなぐような中間的存在が相次いで見つかりました。
そこで「ウイルスとウイロイドの中間的な存在もあるのではないか」と予測されましたが、これまでは未確認でした。

米スタンフォード大のイワン・ゼルデフ氏らの研究チームは、ヒトの大便や唾液の微生物叢のデータからウイルスとウイロイドの中間的存在を発見し、
「オベリスク」と命名したと発表しました。研究成果はプレプリントサーバー(未査読論文を投稿するサーバー)の「bioRxiv」に1月21日に投稿され、
世界三大学術誌に数えられる「Nature」と「Science」が即座に記事として取り上げるなど大きな注目を集めています。
オベリスクの発見は、なぜセンセーションを巻き起こしているのでしょうか。研究チームは、なぜ学術誌ではなくプレプリントサーバーに投稿したのでしょうか。
研究背景とともに概観しましょう。

<「すべての生命の始祖」説も? 「ウイロイド」とは何か>
生物の専門家でない人にとって、ウイルスは馴染み深くても「ウイロイド」は初めて聞く言葉かもしれません。
ウイロイドは、ゲノムサイズ(ある生物が持つ遺伝情報量)が約200〜400bp(塩基対、ゲノムサイズの単位)の環状RNAです。
小さく単純な構造かつ感染先の材料を使って自分を複製することができるため、地球上のすべての生命の始祖であると考える科学者もいます。
※略

<「オベリスク」と「オブリン」>
今回のスタンフォード大チームの研究目的は、もともとはヒトの口腔内や腸内に存在する様々な微生物に関する既存の遺伝情報データベースを使って、
ウイロイドの候補となる環状RNAの配列を探すことでした。
472人から採集された約540万件の配列データを用いて、新しく開発したソフトウェアで解析しましたが、サンプルは唾液や便から得られたものなので
多数の細菌やウイルスの遺伝情報がごちゃ混ぜになっています。
たとえ環状RNAが見つかっても、細菌のRNAプラスミド(染色体外にある小サイズのRNA)やRNAウイルスの可能性があるので、研究チームは丁寧に検討してそれらを排除しなければなりませんでした。

精査した結果、ゲノムサイズが約1000bpの「ウイロイドのような未知の環状RNA」が2万9959個も見つかりました。
研究チームは、この約3万個の環状RNAに
?ウイルスにしては小さく、ウイロイドにしては大きいゲノムサイズ、
?古代エジプトの巨大な尖塔を彷彿とさせる、棒状で(ウイロイドと比べて)大きな外見、
?ウイロイドとは異なる新しいタンパク質を構築するための設計図(コード)を持つ、という共通の特徴を見出しました。

そこでゼルデフ氏らは「発見した環状RNA群は、ウイロイドや小さいサイズのウイルスとは全く別の存在だ」と考え、「オベリスク(Obelisk;尖塔)」と名付けました。
さらに、?の新しいタンパク質をコードする領域はオベリスクRNAの約半分を占めているため、作り出されるタンパク質を「オブリン (Oblin)」と命名しました。
オブリンは、オベリスクの複製を担う重要なタンパク質と示唆されると言います。

※続きはソースで