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「なぜガンダムは飽きられないのか」キャラクター戦略の秘密 弘兼憲史が訊く

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1:yomiφ ★ 2016/04/27(水) 18:51:08.11 ID:CAP_USER.net


弘兼憲史の「日本のキーマン」解剖:バンダイナムコホールディングス会長 石川祝男
今回の対談は東京・お台場の「ガンダムフロント東京」で行われた。ここではアニメ「機動戦士ガンダム」の世界が忠実に再現されている。
テレビ放送の開始は1979年。画期的なデザインのロボットたちが子どもを惹きつける一方で、勧善懲悪ではない奥行きのあるストーリーが大人を唸らせ、世代を超えて多くのファンを獲得してきた。
放送の翌年に発売された「ガンプラ」、可愛らしくデフォルメされた「SDガンダム」などの商品展開も人気を加速させた。
【弘兼】ガンダムの人気は根強いですね。バンダイナムコの売上高を商品別にみると、昨年大ヒットした「妖怪ウォッチ」の売り上げは552億円ですが、ガンダム関連の売り上げは767億円で最も多い。しかも毎年売り上げが増え続けている。
【石川】長く愛され続けるためには、小さい頃に好きになってもらえるかどうかにかかっています。
【弘兼】ガンダムに夢中になった子どもは、大人になってもファンであり続けると。
【石川】そうです。そのうえで年齢層を広げていくことも重要です。2015年から始まった新シリーズ「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」は、10代から20代前半をターゲットにしています。
子どもと一緒に、あるいは孫と一緒にガンダムを楽しんでもらいたい。2世代、3世代を狙った展開を意識しています。
【弘兼】 バンダイナムコHDの14年度の連結業績は売上高、営業利益ともに過去最高でした。少子化が進むなかでこの数字をたたき出した。
【石川】少子化は深刻な問題で、いずれボディーブローのように経営に響くかもしれません。ただ、おもちゃは生活必需品ではありませんから、少子化が直接影響するわけでもない。
【弘兼】現在は絶好調ですが、10年前にバンダイとナムコが合併してしばらくは経営難だったそうですね。
【石川】ええ、厳しい時期がありました。統合して4~5年目あたりまでは業績が落ちていき、2009年には営業利益がゼロに近くなった。
【弘兼】石川さんは、そのどん底の年に社長となった。どのように立て直そうとしたのですか。
【石川】バンダイナムコという会社は、いろいろと個性のある小さい集団の集合体なんです。1つの顔ではなくて、バンダイやナムコのなかに様々な顔があり、この個性ある集団がエンターテインメントのビジネスをやっている。
そう考えるところから始めました。この時期から私は「IP軸戦略」と言い始めました。
【弘兼】IPとはインテレクチュアル・プロパティ(知的財産)ですね。
【石川】はい。ガンダムならばガンダムというキャラクター、IPを中心に考えて事業を進めようと切り替えたんです。
ガンダムを好きな人はガンダムのゲームもガンプラも映像も好き。キャラクターを様々な出口で、旬なタイミングで展開していく。
【弘兼】つまり以前の事業軸であれば、ゲームセンター部門、プラモデル部門、おもちゃ部門というふうに分かれていたのを、いわば横軸でキャラクターを中心に考えるように変えた。
【石川】そうです。たとえば当社には「CGO」という役職があります。
【弘兼】CEOではないのですか?
【石川】バンダイナムコグループだけにある肩書で「チーフ・ガンダム・オフィサー」という役職なんです。そのほかにも「CTO(チーフ・たまごっち・オフィサー)」「CPO(チーフ・パックマン・オフィサー)」という具合に、
主要IPにはそれぞれ役員を付け、彼らがそのキャラクターの展開を最終的にジャッジするという仕組みです。
【弘兼】会社的な役職とは別にIP軸で社内縦断的に動くことができるということですね。
【石川】そういうことです。今年ガンダムで760億円を売り上げたから、来年は800億円を目指そう――。そんなふうにIP単位で全体最適を考えるようにしています。
(以下略。全文はソースにて)
http://president.jp/articles/-/17861