1:名無しさん 2017/04/27(木) 07:06:04.63 ID:CAP_USER9.net
https://dot.asahi.com/dot/2017042600060.html
文部科学省(文科省)で、退職した役人を天下りさせる省ぐるみのしくみが明らかになった。きっかけは、大学教育を担当していた前の局長が、早稲田大学の教授として再び就職したケースが問題になったことだ。文科省が3月末にまとめた最終報告によると、法律違反の事例は62件あり、43人が停職などの処分を受けた。なかでも、トップの事務次官を経験した3人が在任中に違反に手を染めていたこともわかった。
中央省庁の役人は、えらくなるコースから外れたり、同じ時期に役所に入った人が事務次官になって自分がなる望みがなくなったりすると、60歳で定年になる前に退職し、企業などに再び就職することが多い。
再就職することがすべてダメではないが、受け入れ先が役所とかかわりのあるところだと、就職させてくれたところへのチェックが甘くなったり、有利な扱いをしたりといったことが行われ、公平でなくなるおそれがある。
これまでに明らかになった旧防衛施設庁や国土交通省などのケースでも、OBが再就職した先に優先して役所の仕事をさせるなどの事実が重ねて問題になってきた。
それを受けて2007年に改正されたのが、国家公務員法だ。現役の職員が天下りの調整をしてはいけないことになったが、これを逃れるために文科省は、人事課のOBに中継ぎをさせていた。人事課の職員もひそかに調整の作業をしていた。
国民から疑いをもたれないよう改めたはずの法律を完全に骨抜きにしていたとして、国会でも批判されている。
安倍晋三首相は他の省庁でも法律違反の例がないか調査するよう指示し、その作業が進んでいる。再び起こらないようにと法律を変え、退職後2年以内に密接な関わりのある企業に就職してはいけないと禁止したり、問題のあるケースをチェックする委員会の力を強めたりする案が出ている。それだけでなく、公務員が定年まで働き続けられるしくみをつくるなど根っこから変えることも大切だ。(解説/朝日新聞編集委員・氏岡真弓)
【キーワード:天下り】
もともと神が天から人間界に降りることをいうが、「上」に位置する者が権力を笠にきて、「下」で高い地位につくことを指す。公務員が関連する団体や企業などに再び就職することを、批判的にとらえた言葉。公の権力を持つ者を「お上」とし、それ以外を「下々」と呼んでいた戦前までの考え方が、その背景にある。
「天下り」とは何か (講談社現代新書)
文部科学省(文科省)で、退職した役人を天下りさせる省ぐるみのしくみが明らかになった。きっかけは、大学教育を担当していた前の局長が、早稲田大学の教授として再び就職したケースが問題になったことだ。文科省が3月末にまとめた最終報告によると、法律違反の事例は62件あり、43人が停職などの処分を受けた。なかでも、トップの事務次官を経験した3人が在任中に違反に手を染めていたこともわかった。
中央省庁の役人は、えらくなるコースから外れたり、同じ時期に役所に入った人が事務次官になって自分がなる望みがなくなったりすると、60歳で定年になる前に退職し、企業などに再び就職することが多い。
再就職することがすべてダメではないが、受け入れ先が役所とかかわりのあるところだと、就職させてくれたところへのチェックが甘くなったり、有利な扱いをしたりといったことが行われ、公平でなくなるおそれがある。
これまでに明らかになった旧防衛施設庁や国土交通省などのケースでも、OBが再就職した先に優先して役所の仕事をさせるなどの事実が重ねて問題になってきた。
それを受けて2007年に改正されたのが、国家公務員法だ。現役の職員が天下りの調整をしてはいけないことになったが、これを逃れるために文科省は、人事課のOBに中継ぎをさせていた。人事課の職員もひそかに調整の作業をしていた。
国民から疑いをもたれないよう改めたはずの法律を完全に骨抜きにしていたとして、国会でも批判されている。
安倍晋三首相は他の省庁でも法律違反の例がないか調査するよう指示し、その作業が進んでいる。再び起こらないようにと法律を変え、退職後2年以内に密接な関わりのある企業に就職してはいけないと禁止したり、問題のあるケースをチェックする委員会の力を強めたりする案が出ている。それだけでなく、公務員が定年まで働き続けられるしくみをつくるなど根っこから変えることも大切だ。(解説/朝日新聞編集委員・氏岡真弓)
【キーワード:天下り】
もともと神が天から人間界に降りることをいうが、「上」に位置する者が権力を笠にきて、「下」で高い地位につくことを指す。公務員が関連する団体や企業などに再び就職することを、批判的にとらえた言葉。公の権力を持つ者を「お上」とし、それ以外を「下々」と呼んでいた戦前までの考え方が、その背景にある。
「天下り」とは何か (講談社現代新書)