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【小中高】遠隔授業、環境整わず 光回線や単位認定

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1 :2020/04/29(水) 09:10:46 ID:gQrPUz9m9.net

小中高校でオンライン授業の環境整備が遅れている。全国で1割弱にあたる約2800校は2019年時点で高速通信の光回線に未接続のまま。対面指導を前提としてきた硬直的な教育慣行や文部科学省の規制も壁だ。新型コロナウイルス禍による遠隔授業の需要の高まりが、日本の教育現場のハード・ソフト両面のデジタル化の遅れを浮き彫りにしている。

福岡県久留米市は05年に合併した旧4町のうち3町に高速通信の基幹インフラとなる光回線が届いていない。「全ての学校で複数の生徒に動画などを配信する授業は現状では難しい」と市の担当者は話す。旧3町ではケーブルテレビ回線でインターネットを利用しており、他の地域と通信速度に差がある。

公立の小中高校、特別支援学校は全国に約3万3千ある。光回線のない学校は19年3月時点で約2800校。総務省の推計によると、476校はそもそも地域に光回線が届いていない。久留米市の一部も当てはまる。

硬直的な教育制度の問題も大きい。文科省は高校については学校教育法施行規則でオンライン授業で取得できる単位を制限してきた。日本は学校でのパソコン利用の頻度が経済協力開発機構(OECD)加盟国で最も低いとのデータもある。

現場の教員でIT(情報技術)に不慣れな人も目立つ。文科省の19年3月時点の調査によると、全国の小中教員らのうちITを使って授業の指導が「できる」「ややできる」と回答したのは合わせて平均7割にとどまった。黒板とチョークによる古くからの授業スタイルがなお支配的だ。新型コロナの感染拡大による休校の長期化は旧態依然とした教育慣行の限界を示している。

かじをきっても現場がすぐ対応できるわけではない。文科省によると、教員と児童・生徒が同時双方向でコミュニケーションする遠隔指導を導入した小中高の公立校がある自治体は16日時点で全国の5%どまりだ。(以下略)

日本経済新聞
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20200429&ng=DGKKZO58604950Y0A420C2EE8000