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【新型ウイルス】高温でも感染力は変わらず 「夏に落ち着く」説は幻想

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1 :2020/05/13(水) 15:56:43 ID:T0tDOjWF9.net

 新型コロナウイルスの感染は夏にいったん落ち着く──。そんな説がまことしやかにささやかれている。その根拠が、新型コロナは暑さや紫外線に弱いというものだが、残念ながらそれは幻に終わりそうだ。

 中国・復旦大学の研究者らが4月9日、中国224都市の新型コロナの感染状況について調べた結果を医学雑誌のオンライン版に発表。気温が高くなったり、紫外線が強くなったりしても、感染拡大能力には変化が見られなかったと報告した。世界保健機関(WHO)も、「インフルエンザのように夏に消えるという希望的観測は間違い」と、声明を出している。

 確かに、実験室で行った研究では、新型コロナは高温や紫外線に弱いことが報告されている。だが、試験管と実際の状況は違う。渡航者の感染対策などを専門とする関西福祉大学の勝田吉彰教授は、こう分析する。

「新型コロナがどういう気象条件などで感染しやすいかについては、いろいろと研究されています。しかし、気温が28度以上になると予想感染者数が減るという報告もあれば、高温多湿の環境でも感染するという報告もあり、その結果はバラバラです」

 新型コロナの感染拡大はウイルスの感染力だけでなく、人の往来といった別の要素も大きく関与している。今後、自粛要請が解かれて人々が移動を始めれば、夏になっても感染拡大は続き、収束は難しいという。

 ウイルスは紫外線に弱いという点についても、勝田教授はこう言及する。

「それは事実で、紫外線で新型コロナは死ぬかもしれません。ただし、それは限定的です。屋内など太陽光が当たっていないところには紫外線が届きませんから、そこでは今まで通りウイルスは生き延びます」

 先の中国の研究では「(新型コロナは)中東呼吸器症候群(MERS)の流行に似ている」と言及。MERSは気温が45度を超える中東地域でも感染が起こっている。

「私見としては、『実効再生産数(1人の感染者が何人にうつすか)が1を下回る状況が維持される』『1日あたりの新規の感染者数が全国で100人を下回る』という二つの条件を満たさなければ、緊急事態宣言は解除できないと考えています」(勝田教授)

 5月1日の専門家会議の報告によると、4月10日の全国の実効再生産数は0.7、東京は0.5で、前回を大きく下回った。だが気を抜かず、今後のこの数値の変化を注視していきたい。(本誌・山内リカ)

5/13(水) 11:30配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/dd63fb8756b8db51aa08eaa814b324c4b9471220