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なぜ日常系が流行る?攻殻機動隊神山監督が感じたアニメファンの世代交代

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1:なまえないよぉ~ 2017/03/06(月) 06:54:10.76 ID:CAP_USER.net

攻殻機動隊S.A.C. 」「東のエデン」シリーズなどの神山健治監督が挑んだ最新作『ひるね姫 ~知らないワタシの物語~』は、今までの監督の作品に比べてSFやファンタジー色を控えめに制作したという。
神山監督は「(観客は)自分たちからあまり距離があるような作品を観たくないんじゃないのかなと思う」と話すと、2011年の東日本大震災をきっかけに自身に訪れた変化や、監督が感じているアニメファン層の世代交代について語った。
神山監督といえば、先に挙げた「攻殻機動隊S.A.C.」「東のエデン」シリーズなどの近未来的世界観や、「精霊の守り人」などの異世界的ファンタジー要素をアニメーションで表現する名手として注目を浴びてきた。
神山監督は「アニメ自体がファンタジーやSFの要素と親和性が高いジャンルなんだ」と言うと、一方で「以前はそういった要素が強く求められていたが、それがだんだんと薄まってきている気がする」と明かす。
その上で「昨今ヒットしている映画や、テレビで放送されているアニメも、昔と比べたら圧倒的にファンタジー要素が減ってきている」とも続けた神山監督。監督は、キャラクターたちの日常を舞台とし、ほのぼのとした作風が多い“日常系アニメ”のヒットを例の一つに挙げ、
現実世界との地続き感がある「現実的な物語」が好まれるようになったと分析する。
「アニメの中に出てくる人たちが自分たちの生活のフィールドにないものは、求められなくなってきた。僕らの頃はルパンだったりシャアだったりと、日本人じゃないキャラクターが出てきても“アニメ”だから違和感なく見ていたところがあった。
でも、ここ数年、アニメで無国籍な作品を作ることが不毛になりつつあるような気がしている」。
またこの変化は、東日本大震災をきっかけに監督自身にも起きていた。『009 RE:CYBORG』(2012)の制作時に震災が起こったと振り返った神山監督は、「今までは自作の題材に悩むことはあまりなかったが、初めて作品を作る上で迷いが生じた」とコメント。
「作品のテーマと自分の考えの間に齟齬(そご)はなかった気がする。けれどもアニメーションの視聴者層が広がって、若い世代で、以前はアニメーションを見なかった人たちも普通に見るようになってきた。
震災以降、世代交代というかアニメーションを見ている人を含め、日本全体の経済の中心にいる世代が動いたような気がした」。
神山監督は「自分もそうだが、今はあまり重い作品、深刻なストーリーを観たくないという感覚がある」と加えていた。

http://www.cinematoday.jp/page/N0089695